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2022/05/25 - story

生活リズムの違いに配慮して。お互いに心地よい二世帯住宅

札幌市・夫婦、母

ライフステージの変化は新築やリノベーションなど、家づくりの大きなきっかけになります。札幌市のIさんは、お子さんたちが独立した後、夫婦二人で暮らしていましたが、十勝にいたIさんのお母様が、札幌市内の病院へ通うために近くの賃貸マンションを借りて1人暮らしをしていたため、先々を考え、築24年の自邸をリノベーションして同居することにしました。

白い外壁に窓枠の濃茶が引き締まった印象を与える外観。カーポートも 外観に合わせて設置した。春になったら、玄関アプローチの植栽スペースや庭でガーデニングを始める予定

白い外壁に窓枠の濃茶が引き締まった印象を与える外観。カーポートも外観に合わせて設置した。春になったら、玄関アプローチの植栽スペースや庭でガーデニングを始める予定

「お互いの生活リズムを尊重しながら、気兼ねなく暮らしたい」。それがご家族の要望でした。そこでご提案したのは、親世帯と子世帯、共用部を適切にゾーニングし、動線や遮音性などを工夫したプランです。

広くなった玄関は、家族みんなで使う共用スペース

広くなった玄関は、家族みんなで使う共用スペース

床には美しいデザインのタイルを用いた。タイルの割付は奥様が考えたもの

床には美しいデザインのタイルを用いた。タイルの割付は奥様が考えたもの

まず、1階に配したお母様の部屋は既存の和室部分を増築して、ベッドや仏壇も置ける広さを確保。生活音が気にならないよう、天井と壁は防音施工し、防音仕様の室内ドアを採用しました。その効果で、子世帯の遅い帰宅や階段の音も気になりません。

お母様が強く要望されたのは、大容量のウォークインクローゼットです。趣味の社交ダンスで使うレッスン用の衣装もすっきりと収納できるよう、可動棚やハンガーパイプも普段の使い方を踏まえて配置を決めました。

増築して広さを確保した1階のお母様の部屋。新設したウッドデッキは、愛犬を遊び場やお茶を楽しむ屋外のリビングとしても活躍

増築して広さを確保した1階のお母様の部屋。新設したウッドデッキは、愛犬を遊び場やお茶を楽しむ屋外のリビングとしても活躍

ご夫妻のプライベート空間は、生活音に配慮して2階に設けました。1階にいるお母様が就寝後も気兼ねなくテレビや趣味が楽しめるように、2階ホールにはドアを設置。ご夫妻のセカンドリビングを独立させて、階下への音漏れを防ぐ設計としました。

奥様セレクトのイエローの壁紙が華やかで明るい雰囲気をもたらすセカンドリビング

奥様セレクトのイエローの壁紙が華やかで明るい雰囲気をもたらすセカンドリビング

セカンドリビング奥のゲストルームは、仕切り戸を壁に収納すれば、2間続きの開放的な空間に。普段は開け放して、テレビ鑑賞のほか、奥様はヨガ、Iさんはエアロバイクと、各々の好きなことに有効活用しているそうです。

また、ベッドのヘッドレストの裏側には、Iさん専用のワークスペースを設けました。綿密に打ち合わせを重ねた末に、ヘッドと一体化させたデザインや本棚の造作を決めました。適度なこもり感がお気に入りだそうです。

セカンドリビング奥のゲストルームは、多目的に使える便利な空間

セカンドリビング奥のゲストルームは、多目的に使える便利な空間

2階の寝室は、大きなヘッドボードを造作して間仕切り壁に

2階の寝室は、大きなヘッドボードを造作して間仕切り壁に

その裏手に、Iさんのワークスペースを造作した

その裏手に、Iさんのワークスペースを造作した

そして、1階のLDKと水まわりがご家族の共用スペースです。既存の間取りを見直して、キッチンとダイニングの位置や向きを変更したことで、LDK全体が以前よりも明るい印象に変わりました。壁には付加断熱を施し、窓をトリプルガラスのサッシに入れ替え。断熱性の向上によって冬の寒さが改善され、ご家族がより健やかに過ごせる空間になりました。

キッチンとダイニングの位置を変更。左奥にあるユーティリティの出入りを袖壁でさりげなく目隠ししている

キッチンとダイニングの位置を変更。左奥にあるユーティリティの出入りを袖壁でさりげなく目隠ししている

リビングは、愛犬のことを考えてペット仕様の床に張り替えました。テレビの背面のアクセントウォールは調湿・脱臭効果に優れるエコカラットで仕上げ、機能性とインテリア性を両立しています。

床は滑りにくいペット仕様。ホールに通じる引き戸は、明かり採りの面積 が大きいデザインのものを選んだ

床は滑りにくいペット仕様。ホールに通じる引き戸は、明かり採りの面積が大きいデザインのものを選んだ

キッチンや水まわりなどは、お母様の使いやすさを優先して仕様を決定。キッチンは長年使い慣れたIHクッキングヒーターとし、シンクのほか、洗面台とトイレもタッチレス水栓にしました。1階の床はバリアフリー、照明はスイッチ操作なしの人感センサーライトにするなど、お母様が安心して過ごせる環境を整えることができました。

お母様の使い勝手を優先してつくり変えたキッチン

お母様の使い勝手を優先してつくり変えたキッチン

洗面の水栓もタッチレス水栓を採用

洗面の水栓もタッチレス水栓を採用

今回は同居のためのリフォームを機に、寒さや屋根の傷みなど、既存住宅の悩みも一気に解決。これから先、さらに快適で安心して暮らせる住まいに生まれ変わりました。

奥様より

SAWAI建築工房さんからの提案は、なくすのは無理だと思っていた壁を取り除いて部屋を広げたり、ここ!というところに造作したり、想像を超える提案がたくさんでワクワクしました。夜になって母が自室に入った後は、私たちも2階に上がりますが、音のことを考えてリノベーションしたおかげで、お互いの時間を気兼ねなくマイペースに過ごせています。母の部屋にも2階にもアクセントウォールを取り入れて、自分たちで選んだ柄の壁紙を張りました。好みの柄や色を取り入れたインテリアは、暮らしに楽しさを添えてくれますね。

●こちらも併せてご覧ください 札幌市Iさん宅 リノベーション事例 

榎又 円香
profile
榎又 円香 Madoka Enomata
営業主任・設計プランナー
カラーコーディネーター
札幌市で戸建てやマンションのリノベーションをはじめ、住宅の新築やリフォームを手がけるSAWAI建築工房では、私のほか複数の女性プランナーが、ご家族のライフスタイルに合わせて、アイデアあふれる機能的で心地よいデザインの住まいをご提案しています。詳しくはこちらのホームページをご覧くださいね。