「傷みがひどくなって、雨漏りがしている」「家族の暮らし方に家のつくりが合っていない」「冬は寒くて、暖房費がかさむ」「バリアフリーにしたい」など、リノベーションの動機はご家庭によってさまざまです。石狩市に暮らすIさんご夫妻の主な悩みは、10年前に購入した中古住宅の「間取り」と「寒さ」でした。
初めて訪問させていただいたのは冬でしたが、玄関がとても寒く、迎えてくださった奥さまも「ここは寒いんです」とおっしゃっていました。2階を拝見すると、床が折れて傾いているところもありました。

工事前の様子
当初のご相談は部分リフォームでしたが、いずれ再び手を入れることになるなら、まとめて工事をした方が無駄がなく効率的です。お子さんたちがまだ小学生ということもあり、「長く住み続けるなら、この機会に直すのもいいかもしれません」とお話しし、選択肢の一つとしてリノベーションプランをご提案。検討した末に、間取りの見直しに加え、断熱改修にも踏み切ることになりました。
外壁材は、金属系と窯業系のツートーンで張り替えて優しい印象の外観に。空色の外壁材は、今春発売されたばかりの新色です。あまり活用できていなかった1階のウッドデッキに手を入れて、外から直接アクセスできるように階段を造り付けました。

金属系と窯業系のツートーンで張り替えて、見た目に優しい印象の外観に生まれ変わった

ウッドデッキに続く階段を新設
冬場に靴を置いておくと、凍って土間にくっついてしまう(!)ほど寒かった玄関は、断熱改修+セントラル暖房で劇的に暖かくなりました。玄関ホールには造作の白色の手洗い場と飾り棚を造作して、明るく機能的な空間に変わりました。

暗くて寒かった玄関まわりが、リノベーションで暖かくて明るい気持ちがいい空間に
1階のLDKは既存の和室の壁を取り払い、引き戸を開け放てばワンルームとして使える、広々としたパブリックスペースに生まれ変わりました。壁沿いにぴたりと収まる3枚戸を閉めると、ピアノ室とリビングを仕切ることができます。可変性のある空間がストレスを減らして、毎日を暮らしやすくしてくれます。

3枚戸で仕切ることができる可変性のある広いリビング

リビングには、ご家族がキャンプに持参しているハンモックを吊るせるように工夫
壁付けだったキッチンは場所を移動して対面式とし、横並びにダイニングを配しました。断熱材や窓サッシを入れ替えて断熱性能を向上させるとともに、南面にあるダイニングには新たな窓を設けて採光も確保。LDKの隅々にまで光が行き渡るように配慮しています。

壁付けで閉塞感のあったキッチンは、オープンな対面式に変更

南面に新たに設けた窓が、ダイニングまわりを明るく照らす
2階も一部手を入れました。計画の途中までは既存の洋室のままにする予定でしたが、工事中に設計を変更してオープンなフリースペースとしました。リノベーションを機に新設したピアノの上の窓からは、これまで見ることのできなかった夕日が望めます。

2階のフリースペース。壁をなくすことで、より使い方の自由度が高い空間となった
今回のリノベーションは最初の想定よりも大がかりな工事になりましたが、打ち合わせを通して「よりよい住まいにしたい」というIさんご夫妻の想いが伝わってきました。その想いに丁寧にお応えし、ご家族がより長く快適に暮らしていける家づくりができたと思っています。
奥さまより
リノベーションの相談にうかがったときから榎又さんに対応していただきましたが、やり取りの違和感や話のズレを感じることもなく、私たちのしたいことを理解して、例えば玄関の手洗い器のように、好みにぴったりの素敵な提案をしてくれました。自分たちに合う担当者さんであることは、理想のプランをつくるのと同じくらい大切なのではないかと感じています。
間取りが変わって生活動線が良くなり、家全体を断熱改修したことで、冬の寒さは劇的に改善しました。ほしかったガス乾燥機・食洗機・ロボット掃除機も備えることができて、家事もぐんとラクになりました。 思い切った提案をしていただき、心から感謝しています。
こちらも併せてご覧ください▶ Iさん宅の住宅事例