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2019/05/25 - story

コストも必要性も考えて。既存部分を活かしたリノベーション

リノベーションには、工事前の姿がまったく想像つかないくらい間取りを見直すものもあれば、予算や必要性と折り合いをつけながら、既存の状態を活かしつつ進めるものもあります。築32年の中古住宅を購入したYさんご夫妻の場合は、まさに後者のケースでした。

Yさんがこのお住まいを購入した時点で、クロスの張り替えなどある程度のリフォームはなされていたため、当初は浴室やキッチンなど水まわりを中心に、古さが残っていて気になる部分だけを直す予定でした。しかしお話を進めるなかで気持ちに変化が生まれ、Yさんご夫妻は予算の範囲内で最大限のリノベーションをすることに決めました。

【Before】中古で購入した築32年の戸建て住宅の工事前の様子

 

1階は、和室以外すべての間取りや内装を見直しました。LDKは、広さはそのままに、キッチンの向きとダイニングの位置を変えています。リビングは「素材感のある壁にしたい」というYさんのご要望で、ヘリンボーン柄のクロスを使ったアクセントウォールで仕上げました。ご夫妻ともにお気に入りのリビングドアは、既存のものを活かしました。塗装だけし直して、モダンな印象に仕上がっています。

【Before】壁全体が板張り仕上げだったリビング。隣には和室が

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レイアウトを見直して使いやすくなり、雰囲気も一新。照明計画を見直して、ダウンライトとスポットライトを採用した

リビング・ダイニングの壁は、ヘリンボーン柄のクロスで仕上げたアクセントウォールに。サッシまわりの木枠は、塗装し直すことで雰囲気を統一

リビングに隣接する和室は、襖を3枚引き戸にしたことで開放感がアップ。ユーティリティとつなげることで動線も改善した

もともとリビングとダイニング・キッチンは、アールがかった大きな開口でなんとなく仕切られていましたが、その壁をつくり変え、キッチンをL型から対面式のI型に変更しました。キッチンからリビングのほうを見渡せるようになって、ぐっと機能的に。

【Before】ダイニングに向いた対面キッチンだった

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向きを変えたことでリビング・ダイニングが見渡せて様子がわかり、会話も弾む

【Before】前のキッチンはL型

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リノベで、リビングに向けた対面式のI型に変更

キッチンの前面には、動かせない柱を逆手に取って家事スペースをつくり、空間を有効利用しています。また、リビングの壁面のデッドスペースを活かした扉付きの収納も新設。ある程度制限があるリノベーションでも、工夫次第で使いやすくカスタマイズすることできるのです。

キッチンとリビングの間には家事スペースを設けて、デッドスペースを有効利用。壁の開口が圧迫感を軽減し、飾り棚としても活躍

リビングの一角には、スタンド式のクリーナーとルーターが収納できる扉付きの収納を造作

収納時にクリーナーを充電できるよう内部にコンセントを設けた。複数の配線で見た目が雑然とするのも防げ、ホコリ掃除のストレスも軽減

1階の各部屋をつなぐ動線の見直しも、Yさん宅の大きなポイントです。キッチンと玄関の間、和室とユーティリティの間を行き来できるようにしたことで、回遊型の動きやすい間取りを実現しています。

キッチンと玄関ホールの間の壁を一部取り除き、動線を確保。ユーティリティまでまっすぐにつながり、家事動線もスムーズに

キッチンコンロの隣にはストック用の棚を造作し、使い勝手に配慮した

【Before】断熱性が低く、寒かった玄関まわり

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寒さ対策として、断熱性能の高い玄関ドアを入れ、シューズクローゼットも新たに設けた

すべてを新しくしなくても、思い描く理想の住まいを叶えることはできます。既存の建物をできるだけ活かすことでコストを抑え、必要なだけ手を入れるというリノベーションもぜひ家づくりの選択肢のなかに入れてみてはいかがでしょうか。

Yさんより

初めは水まわりのリフォームだけ考えていましたが、いろいろ相談するうちに、せっかくならと、住まいの夢を叶えることに決めました。予算は限られていましたが、その範囲内でできるさまざまなアイデアや工夫を提案してもらいました。おかげさまで私たち好みの家になり、気分も一新。自分たちらしく気持ちよく暮らせています。