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2021/01/20 - idea

工夫次第で住まいが豊かに。小上がり和室の魅力

日本ならではの住空間といえば「和室」。北海道では、新築やリノベーションで新たに和室を設ける家は少ないですが、多目的に使いやすいフリースペースとして今なお一定の支持があり、私たちのお客様の中にも希望される方がときどきいらっしゃいます。

「和室」を考えるときの選択肢の一つに「小上がり和室」があります。そこで今回は、工夫次第で住まいをより豊かに演出してくれるこの「小上がり和室」の魅力を、実例とともにご紹介しましょう。


魅力① 空間に変化が生まれる

小上がり和室にして段差をつくることで室内に高低差ができ、空間により奥行きや立体感が感じられます。例えばこちらのお住まいでは、リビングの一角に設けた小上がり和室は、LDKとの一体感を持たせつつも、天井のクロスの色を変えたり琉球畳を敷き込んだりすることで、ギャラリーのような特別感のある空間に。LDK全体にメリハリが出て、住空間にプラスアルファの魅力をもたらしています。

開放感があってシンプルで爽やかな印象のLDK空間

そのLDKと対象的に、こもり感があって、雰囲気の異なる小上がり和室

そのLDKと対象的に、こもり感があって雰囲気の異なる小上がり和室が、住空間より魅力的に見せる

魅力② 収納スペースを増やせる

小上がりの段差は、収納スペースとして活用できるのも大きなメリット。特にリノベーションで、間取りの変更やスペースの確保に制限があるときに収納を増やす方法として効果的です。こちらの戸建てリノベは「もともとの家が軽量鉄骨造で、間取り変更の自由度が低い」という課題がありました。でもご家族としては、収納スペースを増やしたい…。そこでご要望を実現するためにご提案したのが、小上がりの和室です。床下全面が収納として使えて、さらにはご家族がくつろげるスペースもつくることができました。

リノベーションによりLDKの一角に設けた小上がり和室。床下全面が収納として使える仕様

リノベーションによりLDKの一角に設けた小上がり和室。床下全面が収納として使える仕様

床下を引き出し式の収納にする際に重要なのが、引き出しの使い勝手です。引き出しの側面に棚やソファなどの家具などがあると、引き出すたびにぶつけたり、家具を動かさなくてはいけなくなったりして、せっかく造り付けた収納が生かせません。その点、このお宅ではソファの寸法に配慮するとともに、テレビボードは引き出し収納が干渉しないような形に設計して造作しました。こういった細かい工夫が、日常に潜む家のプチストレスの解消につながります。

床下収納を引き出したときに当たらないよう設計したテレビボード

魅力③ 段差を椅子代わりに使える

小上がり和室の段差は、椅子のように使えるのも魅力のひとつです。特に家族や友人など、人が多く集まる機会があるときにはとても重宝します。椅子代わりに使うことを考えた場合、「小上がり和室をLDKのどこに配置するか」という点が、使いやすさのポイントになります。

リビングの隣に配されることが多い小上がり和室ですが、マンションをリノベーションしたこちらのお住まいの場合は、ダイニングの一角につくることで、段差をダイニングテーブルのベンチ代わりに。お腹がいっぱいになったら、そのまま後ろに倒れ込んでしまいたくなりそう…。お昼寝にもちょうど良さそうなくつろぎスペースになっています。

段差をダイニングのベンチ代わりに。気持ち良くお昼寝できそうなくつろぎスペースに

段差をダイニングのベンチ代わりに。気持ち良くお昼寝できそうなくつろぎスペースに

また、設計の仕方によっては、先ほど紹介した小上がりに床下収納を組み込んだお住まいのように、段差をワークスペースの椅子代わりにすることもできます。椅子は、出入りで後ろに引く動作や、背もたれの傾斜などでそれなりに場所を取るので、小上がりの段差を椅子やベンチ代わりにできると、省スペースになりますね。

小上がり和室の一角がワークスペースに。段差を椅子代わりにすれば、限られた空間を有効利用できる

小上がり和室の一角がワークスペースに。段差を椅子代わりにすれば、限られた空間を有効利用できる


このように小上がり和室には、さまざまなメリットや魅力があります。ただし、バリアフリーを重視するお住まいでは採用が難しいでしょうし、幼いお子さんがいらっしゃるご家庭では、お子さんの段差によるつまづきや落下に注意が必要です。家づくりの際には、ご自身やご家族の家での過ごし方や、部屋に欲しい役割などを総合的に考えて検討してみてくださいね。