世の中のライフスタイルが変わると、住まいの間取りも変化していくものですが、最近特に多いご要望のひとつが「ランドリールーム(ランドリースペース)」です。これまでのスタンダードは、洗面台・浴室・脱衣場・洗濯機置き場が比較的コンパクトな広さで「水まわり」としてひとまとまりになっている間取りで、もちろん今でも採用するケースは多くあります。
しかし、家族の使い勝手や家事のしやすさの点では、必ずしもそれが機能的とはいえない場合もあり、「洗う・干す・畳む」を1つの空間で完結できるランドリールームやランドリースペースをつくり、その近くにファミリークローゼットを設けて、収納する手間も減らせる間取りにする住宅が増えています。
築30年の実家を建て替えたこちらのお住まいでは、1階の寝室のウォークインクローゼットと直結するレイアウトでランドリールームを設けました。洗って乾かした衣類をそのままクローゼットにしまえるので便利ですが、プランニング上、LDKをはじめ浴室も洗面脱衣室も2階に配置することに。ただ、毎回2階で脱いだ衣類を1階へ持って運ぶのは大変です。

大容量のウォークインクローゼットを備えた寝室

そのウォークインクローゼットから直結する独立型のランドリールーム。壁にパンダ柄の壁紙を採用し、家事空間に遊び心をプラス
そこでひと工夫!ランドリールームの真上に洗面・脱衣室をレイアウトし、脱いだ衣類を階下へ落とせるようにしました。こうしたちょっとしたアイデアが、注文住宅ならではの暮らしやすさのポイントですね。

2階の洗面・脱衣室の一角に、穴を空けるという大胆(!)なアイデア

ランドリールーム側はこのような状態。カゴに洗濯物が溜まっていく仕組み
札幌市・A様邸の実例はこちら▶https://www.sawai-k.co.jp/works/build_case13/
リノベーションで、1階の水まわりに広いランドリースペースを設けた例もあります。こちらのお宅は、6人の大家族。当然日々の洗濯物の量もなかなかのものになります。そこで、脱衣スペースのすぐ隣に洗濯物がたっぷり干せる広さを確保しました。スペースの壁際には、リネンやタオル、家族分の下着や衣類などの収納棚を造作。これによって、洗濯の家事動線や着替えの生活動線も改善されました。

1階の水まわり、脱衣スペースのすぐ隣に広いランドリースペースを設けて、家事のしやすさを改善

作業台や大きな収納を造作。折り畳みできる屋外物干しは、奥様のアイデアで採用した
札幌市・H様邸の実例はこちら▶https://www.sawai-k.co.jp/works/reform_case_39/
ランドリールームには、ガス乾燥機やSKシンクを採用するなど、個々のご家庭の洗濯の仕方や重視する使い勝手によって、さまざまな選択肢があります。洗濯は毎日のことであり、家族が気持ちよく暮らしていくために大切な家事です。なるべくストレスなく取り組めるよう、リノベーションや新築を機に環境を整えてみてはいかがでしょうか。