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2022/06/11 - idea

住まいをより快適にする「窓」の4つの役割【 1 】 〜①採光と②通風

リノベーションでは、キッチンや洗面、浴室などの水まわりや、床や壁といった内装の仕上げなどに注目しがちですが、住まいの快適さを考えると「窓」がけっこう大切なんです。そこで今回はリノベーションにおける「窓」の重要な4つの役割のうちの2つについて、ご紹介していきましょう。

① 室内を明るくする

「暗い室内を明るくしたい」。リノベーションでとてもよく耳にするご要望です。冬の長い北海道の暮らし。家にいるときも、できるだけ陽の光を感じていたいですよね。その想いを叶えてくれるのが「窓」です。しかもただ窓を設ければいいだけでなく、その家の立地や構造、間取りに合わせて、適切な位置やサイズを検討することが重要です。

築20年で、室内が暗く寒かった札幌市のKさんのお宅は、リノベーションで大きな窓と吹き抜けを設けることで、以前とは見違えるほどに明るく伸びやかなリビング空間になりました。

新設した大きな開口からの光で、明るく気持ちがいいリビングを実現

築40年の中古住宅をリノベーションした石狩市のIさんのお宅は、間取りを変更して南面にダイニングを配したことから、南からの光を採り込むために新たに窓を設けました。それほど大きなサイズでなくても効果はてきめん。ご家族の団らんの空間がグッと明るくなって気分も上がります。

南面に新たに設けた窓が、ダイニングまわりを明るく照らす

南面に新たに設けた窓が、ダイニングまわりを明るく照らす

窓の大きさを変えたり新設したりできないうえ、物件のかたちによっては、家の奥へ行くほど暗くなりがちなマンションでも、窓の工夫次第で室内を明るくすることができます。札幌市のHさんのマンションリノベでは、内窓を用いることで、3つの窓を介して、浴室まで外の光が行き届くような設計としました。外の光があるのとないのとでは、部屋の心地よさが大きく違います。

3つの窓を介して、浴室まで陽の光が行き届く。見通しが良いことで、空間にも広がりが感じられる

窓から遠い部屋が暗くなりがちなマンションでも、窓の工夫で奥まで外の光を届けることができる

② 空気の流れをつくる

室内に空気がこもるのを避けることも、快適な暮らしには欠かせません。換気設備があるとはいえ、気候が良くなってくると「外の新鮮な空気をダイレクトに感じたい」という気持ちにもなります。外の風を採り込んで、室内の空気の流れを良くすることも、窓の大きな役割の一つです。

現在公開中の円山リノベーションモデルでは、2階に新設した洗面スペースに小さな横すべり出し窓を付けました。水まわりは水蒸気や臭いが溜まりやすい空間。場所に合わせた使い勝手のいい換気窓があると便利です。

洗面スペースの一角に、使い勝手の良い換気窓を設置

洗面スペースの一角に、使い勝手の良い換気窓を設置

空気の流れを良くすることは、気密性の高いマンションでも重要です。築19年のマンションをリノベーションした札幌市のSさん宅では、玄関と子ども部屋を仕切る壁に、ハイサイドライトを造作しました。この窓と子ども部屋の窓を開ければ、玄関にこもる空気が流れますし、ガラス越しに玄関に光も届きます。

玄関と子ども部屋の間に設けたハイサイドライトで、通風と採光を確保

玄関と子ども部屋の間に設けたハイサイドライトで、通風と採光を確保


今回は、窓の主な役割である「採光」と「通風」について、実際に私たちが手がけたお住まいを例に紹介しましたが、新築はもちろんリノベーションでも、プランニングでは「窓」で解決できる工夫についてもしっかり考えることが、より健やかな家での生活につながります。次回の記事では、残りの2つの役割「③外の景色」と「④断熱性」についてお伝えしたいと思います。

榎又 円香
profile
榎又 円香 Madoka Enomata
営業主任・設計プランナー
カラーコーディネーター
札幌市で戸建てやマンションのリノベーションをはじめ、住宅の新築やリフォームを手がけるSAWAI建築工房では、私のほか複数の女性プランナーが、ご家族のライフスタイルに合わせて、アイデアあふれる機能的で心地よいデザインの住まいをご提案しています。詳しくはこちらのホームページをご覧くださいね。