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2020/05/06 - idea

おうち時間を楽しく。ちょっとくつろげる余白の空間

大型連休も終わりになりますが、新型コロナウィルスの感染が広がる今はなかなか自由に出歩くこともできずに家で過ごす時間が増え、中には鬱々としてしまう方もいらっしゃることでしょう。こういうとき、家のなかにちょっと普段と気分を変えられる場所があると「おうち時間」が豊かになります。そこで今日は、そんな「おうち時間」が楽しくなりそうなスペースを、いくつかご紹介します。


狭いキャットウォークを広げてつくった、ご主人の特等席

札幌市のFさんご夫妻がリノベーションしたのは、2層分の高さがあるメゾネットタイプのマンション。ご主人が最も強く希望したのは、吹き抜けに沿うようにあったキャットウォークを、日常的に使いやすい場所にすることでした。というのも、もともとのキャットウォークはハシゴでしか行き着けない点検用。お子さんたちには危険なので上がることを禁じていましたが、ときどき上がっていたご主人は、密かにキャットウォークから望む札幌の景色を楽しんでいたのです!

2階から廊下でつなげたキャットウォークは、幅を以前の倍以上に広げたことで、椅子を置いて読書が楽しめるご主人の特等席に。ゆっくりと外の景色を眺めることもできます。住まいにこんな余白があると、気分転換がしやすいですね。

Fさんご夫妻が暮らすのは、メゾネットタイプのマンション。キャットウォークがリビング上部の吹き抜けに沿うようにつくられている

ハシゴでしか行けなかったが、2階の廊下からつなぎ、幅も広げたことで、ゆとりある余剰空間が生まれた

大好きな本に囲まれた小部屋的スペース

「愛用の家具が似合う空間にしたい」と、10数年前から住み始めたマンションのリノベーションをしたFさん。ご要望をかたちにするため、内装に使う色や素材、設えを吟味しながら見直していきました。完成したのは、ご愛用の家具に合うシックな雰囲気や色味に統一したLDK。アイアンの素材感がアクセントの照明や、ウィリア・モリスのデザインのファブリックを用いたロールスクリーンなど、Fさんの好みが散りばめられています。

蔵書をまとめて収納できるブックシェルフも、Fさんの要望のひとつでした。そこで隣にあった子ども部屋をリビングに取り込むプランで、大容量のブックシェルフを造作。パーテーションで緩やかに仕切ったことで、書庫にいるような小部屋的スペースとなりました。

リノベーションで、愛用していたダイニングテーブルのデザインによく似合う空間に生まれ変わったFさんのお住まい

リノベーションで、愛用していたダイニングテーブルのデザインによく似合う空間に生まれ変わったFさんのお住まい

ブックシェルフとリビングはパーテーションで緩やかに仕切り、書庫にいるような小部屋的スペースとなった

ブックシェルフとリビングはパーテーションで緩やかに仕切り、書庫にいるような小部屋的スペースとなった

非日常を演出するパーティールーム

より特別感のある非日常的空間を増築したお住まいもあります。Nさんからのご相談は、中学時代から好きだった東山魁夷のリトグラフ「道」が似合うパーティールームをつくること。既存のお住まいに、多角形の個性的な外観の建物を増築して、そのご要望を叶えました。

大きな吹き抜けと庭に面した窓のある空間は、その設えがすべて特別。部屋の一角には、ご友人をもてなすためのバーカウンターがあり、壁のかたちに合わせてオーダーメイドで製作したアイアンのベンチシートが、空間を彩ります。普段の生活スペースとは異なる「晴れ」の空間が、明るい気持ちをもたらしてくれそうです。

増築してつくった、多角形の個性的な外観の建物

増築した多角形の個性的な外観の建物

大きな窓と多角形の吹き抜けが非日常空間を演出

東山魁夷のリトグラフ「道」を中心に造作のベンチシートを配した、ラグジュアリーな設い

東山魁夷のリトグラフ「道」を中心に造作のベンチシートを配した、ラグジュアリーな設い


住まいには、日常からちょっと離れることができる「余白」も大切です。限られた面積のなかで「無くてもいいかもしれない」空間をつくるのは難しい場面もあるでしょうが、実はそういうちょっとしたスペースが、暮らしの豊かさのエッセンスになります。もともと冬が長くて、住まいの環境が重要な北海道。リノベーションでは、おうち時間を楽しめるスペースについても考えてみてはいかがでしょうか。