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2018/07/25 - column

上手にリノベーションするために大事な、4つのポイント

長い間さまざまなお客様のリノベーションに携わってきて、実感することがあります。それは、リノベーションでは設計・施工会社探しから工事に入る前までのプロセスが特に大事、ということ。建物の条件や予算、工事規模などは個々のケースで異なりますが、次の4つはどなたにも当てはまるキーポイントです。

Point.1  いいパートナーを見つけること

他社よりも少し見積もりは高かったものの、工夫して要望を反映させたプランや、造作を取り入れた好みのデザインに、依頼を決めてくださったT様のリノベーション

まず、何はともあれ相性が大事です。住宅雑誌や各社のホームページをじっくりと読むこと、また実際にオープンハウスなどに足を運んで、テイストや仕上がりを自分の目で確認することも、パートナー選びにはとても役立ちます。オープンハウスでは、各社のスタッフともよく話をしてみましょう。中古物件の購入も同時に考える場合は、購入前に専門業者(設計・施工会社)に一緒に現場を確認してもらえると安心。思い描いている工事の可否を判断してもらえる場合もありますよ。

いろいろ見ているうちにどこに頼もうか迷ってしまって「全社から相見積もりをとってみよう!」と思うこともあるかもしれません。相見積もりを取って比較するのは大切ですが、同時に依頼するのは、はじめにピンときた3社程度にしておくのがおすすめです。見積もりをたくさん取りすぎると、情報が整理できずに混乱して正しい判断ができにくくなってしまいます。

そして何より、自分たちの考え方やペースに合った会社を選ぶことが肝心。あなたが理想の住まいを具体的に描けるなら、それをサポートしてくれる会社を、どうしたいのか形が見えないのなら、じっくり話を聞いた上でふさわしい提案をしてくれる会社を選びましょう。

Point.2 リクエストの伝え方

F様のリクエストは「はしごでしか行かれない非常用のキャットウォークに日常的に行けること」。2階の廊下から直接「吹き抜けの開放感を損ないたくない」という奥様のご要望も考慮しながら、目一杯幅を広げ、椅子を置いて読書ができるほどのくつろぎスペースに

リクエストの伝え方も、スムーズで確実なリノベーションの進行に欠かせません。経験豊かなプランナーであるほど、多くのアイデアをもっています。いきなり「こうしたいんです!」と要望するよりも、「どうしたらいいでしょう?」「どう思いますか?」と相談するように話をすると、プランナーから提案やアイデアを引き出しやすくなります。また、初めの打ち合わせでは細かいことよりも、部屋の数やキッチン作業台の向きなど、ざっくりとした希望を伝えて提案してもらうと、思いがけない良いアイデアが出てくることも。

リノベーションは、「包丁の出し入れが不便で危ない」「掃除機を置く収納がLDKのそばにあれば楽なのに」など、今の家で抱えている小さなストレスを解消する絶好のチャンスです。そこでおすすめしたいのが、今の家の「気に入っているところ」と「嫌なところ」のリスト化。メモ程度でいいので、気づいたときにちょこちょこ書き留めて、プランナーに伝えましょう。日々の小さなストレスが解消されることで、きっと想像以上に家での生活が快適になりますよ。

 

Point.3  好みやコンセプトをちゃんと共有すること

お施主様がこだわった好みの壁紙で仕上げた寝室。イメージやコンセプトをしっかり共有できることで、より的を得たインテリアやプランの提案ができる

「どんなふうにリノベーションするか」の前に、まずはいろんな話をして、家族や家族の暮らしについて、プランナーに知ってもらうことが大切。他愛のない会話やコミュニケーションの中から、あなたの家族にふさわしい家の姿が立ち上がってくるものです。その意味では、今住んでいる家を実際にプランナーに見てもらうことも有効です。好みやテイストのほか、暮らし方の癖や問題点もクリアになってリノベーションでの改善につながります。

家づくりでは、つくりたいものや空間のイメージを住まい手とつくり手が正しく共有することで、理想のかたちに近づきます。特に「こうしたい!」がはっきりしている人は、インスタグラムをはじめとするネットや、住宅・インテリア雑誌で見つけた写真などを集めてプランナーに見せると、話がより伝わりやすくなりますね。

 

Point.4 お金の使いどころを見極めること

リノベーションで住まいの性能を改善することで、より心地よい暮らしが実現できる

みなさんそれぞれ、ご予算があることと思います。やりたいこと、やったらいいことは数限りないですが、決められた予算の中で満足度の高いリノベーションをするには、工事内容の優先順位の付け方がカギになります。私たちが仕事をしていて良く耳にするのは、「断熱工事にお金かければよかった」という後悔の言葉。家の中の温熱環境が、家族の気持ちの余裕や暮らしやすさに一番影響するのですね。そういった点で、サッシの交換や断熱改修、暖房方法の見直しなどを優先すると、満足度の高いリノベーションになります。

せっかく住宅性能UPを目指すなら、思い切って暖房や給湯器も高性能機器に替えるのがおすすめ。リノベーション後の日々の暮らしも大事ですから、先々のランニングコストまで考慮したいところです。

なお、リノベーションで行う工事には「後からでも手間やコストが変わらない工事」と、「後からやろうとすると大幅に手間とコストがかかってしまう工事」があります。何を優先すればいいかわからない場合は、プランナーに相談しましょう。

いかがでしょうか?この4つのポイントをしっかり押さえながら上手に計画進めて、性能もコストもデザインも、すべてで大満足なリノベーションを実現してくださいね。

横沢 陽子
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横沢 陽子
Yoko Yokozawa
専務取締役
設計・営業プランナー/二級建築士